オ夕工ノレ☆ブログ III

オタクOL、略してオ夕工ルのブログです。

映画という文化に慣れ親しんでいないわたしの5月の映画評

小さな恋のメロディという映画

かつてBLANKEY JET CITYが「俺のルーツだからまだ観てない奴は早く観ろ」(意訳)と歌い、ベンジー好きなクラスメイトが影響されて観たらしくわたしにまで勧めてきた映画、それが『小さな恋のメロディ』だ。

しかし、わたしは未だに観たことがない。

この年まで観ていないんだから、いっそこのまま死ぬまで観ない、と鋼の決意を胸に抱いている。

しかし、トチ狂った監督や演出家が『小さな恋のメロディ』のリメイク映画を作ったり舞台版を上演することを発表したりして、それにA.B.C-Zやふぉ〜ゆ〜、はたまたTravis Japanメンバーが出演することになったりしたら、おそらくわたしの決意は1600℃くらいの熱で溶かされた後の鋼になるだろう。

でも、大人に反発して結婚式挙げようとする子どものラブストーリーみたいな感じだと風の噂に聞いたので、その内容だとA.B.C-Zやふぉ~ゆ~に出る幕は無さそうだな。

主人公たちの敵対勢力である大人側としてなら、可能性はあるかもしれない。

登場人物の年齢を上げて中高生くらいにしたら、トラジャはぎりぎりいけるかな…

と、実現してもいない『小さな恋のメロディ』リメイク版、あるいは舞台版に思いを馳せながら、聞いてください。

BLANKEY JET CITYで、『ガソリンの揺れかた』。

www.youtube.com

って『小さな恋のメロディ』じゃないのかよ!

今月は映画をふたつ観ました

そんなわけでさして映画好きでもなく、昨年映画館で観た映画は塚ちゃん主演『ラスト・ホールド!』のみだったわたしが、今年は『ぼくらのショウタイム』も映画に含めると既に昨年の3倍もの映画を観ていることになる。

母数が少なすぎると『○倍』『○パーセント』という数値がほとんど当てにならない、ということがよく分かる。皆さんもこういう見かけの数値に惑わされぬよう、是非倍や率だけでなく元々の数字の方の確認を忘れないでほしい。

あと、あやしい投資話で「元本保証で利率は15%!」みたいなのをよく聞くが、そんな安全で儲かる話があったら皆やってますからね、騙されないでくださいね。

架空の投資の話はさておき、わたしが今月観た映画はこのふたつだ。

『映画 少年たち』

世間一般のまともな層が見たら「え?どういうこと?」と戸惑ったり、「話の整合性が取れてない!」と納得できなかったりすると思うが、この作品はこれでいいのだ。

だって、ジャニーズ映画だから。

ジャニー喜多川の脳内世界だから看守の行動の意味不明さなど瑣末な問題であり、ジャニー喜多川の脳内世界だから少年たちのバックグラウンドの曖昧さなどさしたる問題はなく、さらに言えばジャニー喜多川の脳内世界だからストーリーなんて矛盾があろうが破綻していようが、少年たちが輝いてさえいればどうでもいいのだ。

だって、ジャニーズ映画だから。

そんなわけで、ジャニオタのわりに実はジャニーズ舞台やジャニーズドラマへの耐性が低いためつっこみたくてうずうずしてしまう部分が多数あったが、本来ツッコミなどは無用なのだ。

だって、ジャニ(以下略)。

『映画 少年たち』| 大ヒット上映中!

このキービジュアルの時点で、カオスな一端が伝わるというものだろう。

監獄のツナギ着たSixTONESSnow Manの面々と明らかにステージ衣装なHiHi美 少年が一枚のポスターに納まってるのすごくない?

そして、わたしとしては、冒頭のパフォーマンスだけで1,800円分の見応えがあったと思っているのでまったく不満はない。

これぞジャニーズ!というダンスのクオリティと絶妙なダサさによる怒涛のオープニングシーンには『ぼくらのショウタイム』でたとえると青島の白シャツ+青カーディガンくらいの価値があった。これだけのために、もう1回観てもいいくらい。

まあ、全体を通して感じたのは、やっぱりジャニーさんの発想力はすごいよなぁってことでしょうか。

ご高齢のジャニーさんが自分の脳内を表現しきれずに亡くなってしまったとしたら、ジャニーさんも後悔するだろうし、日本のエンターテイメント界にもそこそこに損失を与えると思うので、是非死ぬ前にいっぱい思い出作りさせてあげてほしい。

『名探偵ピカチュウ

ポケモン』の世界観をよく分かっていない部分はあるのだが、おそらくひねくれた子どもや中二を引きずる大人が感じていた

ピカチュウのこと友達みたいに言ってるくせに、ボールに閉じ込めて都合のいい時だけ取り出して戦わせてるのかよ」

みたいな感情へのアンサーが、人間とポケモンが共存するライムシティの存在なのかなあと思う。

人間もポケモンも平等の立場として暮らす理想郷であるライムシティに、そこで暮らす父親が亡くなったと連絡を受けてやってきた主人公が、父親の相棒だったというピカチュウと出会ったことで事件に巻き込まれる、みたいな内容で、ポケモンのことをよく知らなくても楽しめたし、ポケモンを知ってたらもっと楽しめたのかも?と思える映画だった。

とにかく、ポケモンがかわいい。

ところで、映画の中でピカチュウは見た目はかわいいが中身はおっさんで、主人公には話す言葉もちゃんとおっさんがしゃべっているように聞こえるのだが、他の人にはその言葉は聞き取れない。

女性に向かってピカチュウが何かを話し、その女性は

「ピカピカ言っててカワイイわ!」

みたいな反応をするのだが、ピカチュウ

「キミもかわいいぜ?」

みたいなおっさんくさいことを言っている、みたいなシーンがあったのだが、それを見ていて思い出したことがある。

パレドゥレーヌ』というPCゲームの、ヌシャトーというキャラクターだ。

パレドゥレーヌとは

パレドゥレーヌ オフィシャルWEB

兄が行方不明、父が亡くなってしまった王位を継ぐことになった王女が、有力領主たちの支持を得て、ライバルとなる他の王位継承者候補(宰相、魔族、宇宙人)たちを出し抜いて無事に女王として認められるよう1年間を過ごすというシミュレーションゲームである。

女性が主人公で、脇を固めるキャラクターに男性が多いことから乙女ゲーム扱いされることもあるが、内容的には乙女ゲームというには男性キャラが甘いセリフを言わない。

急にグイグイ来られると引いてしまうので、わたしにはこれくらいの距離感がちょうど良く、同じような考えの方がこの世には案外いらっしゃったようで、ネットでは隠れた名作として地味に人気だった気がする。

ゲーム中、王女は領主たちを助けたり工作を行ったりするために動かす騎士を雇うのだが、その騎士候補に名を連ねるのがヌシャトーだ。

ヌシャトーは南国の英雄で、事情があって祖国を離れた人物で、言葉がちょっと不自由な上に祖国との風習の違いなどから変な行動を取ってしまうこともあり、扱い的にはイロモノキャラみたいな感じになっている。

好感度を上げていくとヌシャトー視点で心情を語るエピソードが出てきて、その中で

「王女は、言葉が不自由でこの国の常識を知らない俺を面白がっている」

みたいなセリフがあって、あっバレてる…!と思ったわけだが、『名探偵ピカチュウ』を見ていてこのシーンを思い出したのだ。

思考能力はちゃんとしてて言葉が不自由なだけなのに、片言で一生懸命話す天然キャラみたいに思っていたヌシャトーと、「ピカピカ言っててかわいい!動物は純粋!」と思っていたら実はおっさんだったピカチュウが、わたしの中でシンクロした。

言葉が不自由で伝達能力に劣っているというだけであって、知識や知性は人並みに持っているのだということに気付いていない。そんな、ある意味差別的な思想を自分が持っているということを突きつけられた気がした。

昔だと『ブラックビスケッツ』の頃のビビアン・スー、今だと大坂なおみ選手もこういう感じだと思う。

マスコミは大坂なおみ選手の発言を「かわいい」「なおみ節」って天然扱いしてるけど、多分言葉が追いつかないだけでいろいろ考えてる人だと思うよ。

後半、映画とほとんど関係ない

ほとんどヌシャトーの話になってしまったが、『名探偵ピカチュウ』は面白いので、ポケモンに興味がある人もない人も、かわいいキャラクターが好きだったら是非見るべきだと思う。

『少年たち』は、万人にはオススメしないが、ジャニーズというエンターテイメントに興味があるけど舞台やコンサートはちょっと敷居が高い…という人は見に行ってみたらいいと思う。これがオッケーだったら、多分舞台も楽しめる。

そして、『パレドゥレーヌ』の話をしたので久しぶりにプレイしたくなったが、今は手元にないので新しく買うか、プレイ動画とかを漁って気持ちを落ち着けるかで悩んでいる。