オ夕工ノレ☆ブログ III

オタクOL、略してオ夕工ルのブログです。

今さらジャニーズ伝説を振り返る

ABC座『ジャニーズ伝説』とは

A.B.C-Zの座長公演作『ABC座』は2012年からはじまった。毎年、東京・日比谷の日生劇場で行われている。

なかでも、2013年、2014年、そして2017年に続き2018年も上演された『ジャニーズ伝説』はジャニーズ事務所黎明期の所属グループ・ジャニーズの結成と解散までを描いた物語で、ABC座の人気演目である。

今年も10月7日~29日、全34公演、東京・日比谷の日生劇場で上演された。

わたしが見たことのあるジャニーズ伝説は『2017』と『2018』で、そのふたつはストーリー上そこまで大きな変更点はなかったが、初演のレポートブログをいくつか読んだところ、初演ではジャニーさんが出てこなかったり結構雰囲気が違ったようで驚いた。確かに、ジャニーズの話でジャニーさんが出てこないのはちょっと違和感があるから、そこを変更するのは分かる。

特に今年は「当時を知るジャニーさんやあおいさんが見ても嘘のないストーリー」だということで、何となく死期の近付いてきたジャニーさんがまだらな意識の中で鮮明に蘇った過去の記憶を書き起こしているのではないか…と若干心配になるのだが、多分気にしすぎだよね。うん。

『ジャニーズ伝説2018』1部を振り返る

今年のジャニーズ伝説は、まず客席に降りてきたジャニーズJr.の

「大きな声でA.B.C-Zコールお願いします!」

からはじまった。

わたしの近くにいたJr.(この時点ではMADEにもトラジャにもさほど興味がなかったため誰がいるのか全然気にしていなかった、すまん)の歯並びがめっちゃきれいだった。

舞台用の新曲の『SHOWTIME!』がすごくよかった。「ザ・舞台!」って感じで気分もあがるし、ダンスも歌もかっこいい。でも、ふみきゅんの「カモンジョイナス」でなぜか笑ってしまった。ごめん。

毎年思うが、ABC座の使用曲をまとめて音源化してくれませんかね? 権利の関係とかで難しいのだろうか。

Jr.たちが踊りながらアルファベットのパネルを掲げてキャスト紹介をするという原始的なスタイルで、ふぉ~ゆ~『年中無休!』で映像をうまく組み合わせた舞台演出を観た後だったしもっと何かできないものかと思う気持ちもあったが、

「ジャニーズ伝説はこういうのでいいんだよ!」

と謎の井之頭五郎感をもって微笑ましく思った。わたしが観た時パネルの一部が壊れていたが、ちゃんと直ったのだろうか。

本編は、あおいさんのナレーションが減りとっつー(ジャニーさん)のモノローグが増えていた。

あと、昨年は冒頭でジャニーズ4人それぞれの自己紹介シーンがあり、ジャニーズのことをよく知らないわたしもメンバーの人となりを何となく分かった態で観ることができたが、今年はその辺無かったけれど初めて見る人は大丈夫だったのだろうか。

ストーリーは少年野球のシーンから始まり、映画『ウエストサイドストーリー』を観て歌やダンスの世界を志すようになり、スターになり、アメリカに行き、すべてを掴みかけて失い、そして解散へ、という安定の流れだが、エピソードの順番が多少入れ替わった?気のせい?

恥ずかしながら『ウエストサイドストーリー』を観たことが無いのだが、野球大好き少年たちをあっという間に歌とダンスの虜にしてしまうほどなのだから、きっと素晴らしい作品なんだろうなーと思う。いつか見たいと思いつつ、ついつい『ランボー』ばかり見てしまう頭の悪いわたし…。

あと、随所随所でジャニーさんの自分Ageシーンがあり、ジャニーさんは自分の演出ややり方に自信を持ってるんだなーと感じた。バックダンサー時代に敢えてライトを当てない演出をする場面とか。

そもそも自分の手がけたアイドル、および事務所名を冠して『伝説』って言ってるし、自信ないわけがなかった

タレントから語られるジャニーさんしか知らずご本人を見たことはないが、とっつーが演じるジャニーさんはイメージ通りだと思う。テンション高くてアイディアにあふれていて行動的で、多分優しくて良い人。アレさえなければ、あの性癖さえなければ、本当に良い人なんだろうに…

デボーソン邸でのMADEさんとTravis Japan(犬)紹介は、「このシーンいる?」と去年と今年の観劇中は思っていたが、トラジャファンになった今、自分の推しグループをフィーチャーする場面があるのは嬉しいものである。

今年はジャニーさんのトニトニ構想の余波で、少年忍者(5忍者?)をフィーチャーする場面もあった。

えび座の記者会見も、『ジャニーズ伝説』についてというよりは今後のジャニーズ、ひいてはトニトニについてのことがメディアでは大きく取り上げられていたし、実はここが今年のえび座のキモだったのかもしれない。

この中から未来のトップアイドルが出てくるのかな…そうなった際は、是非えびを「尊敬する先輩」としてバーターで使ってください…

去年は宮近くん演じるマチャアキがイヤミっぽいこと言うシーンとかあったけど、今年は嫌なことを言われるよりも「アメリカでの経験のすごさを日本では理解されない虚しさ」の方が強調されていたように思った。

クライマックス直前、苦悩するあおいの現在と未来の対話シーンでふたりのあおい(はっしー&ご本人)が『Never My Love』をデュエットするのだが、わたしは未だにどういう気持ちでこの場面に臨めばいいのか分からない。

未来のあおい(ご本人)が「あのメロディー、あの歌詞、今でも思い出せる…」と、どこからか突然マイクを取り出して歌い始める姿がまるで大御所歌手のカラオケ映像(本人出演)のように見えておもしろいのだが、多分笑ってはいけない場面なのだとは分かる。

現在のあおい(はっしー)はノーマイクで切なげに歌っているのだが、対照的にご本人はマイクを握ってノリノリで熱唱しているように見えてしまい、テンションの違いに笑ってしまいそうになるのを去年も今年もどうにか耐えた。

これはもっと厳かに、シリアスに受け止めなければならないのですか…?

あ、歌はすばらしいです。

解散を決める場面「まだやれる!解散したくない!」という役どころが、昨年は真家(塚ちゃん)だったのが今年は飯野(五関さん)になっていて、ここも「ジャニーさんとあおいさんから見て嘘の無いストーリー」の一部なのかと思った。

ジャニーズファンの方のブログで、中谷良さんが書いた暴露本『ジャニーズの逆襲』の印象的なシーンをフォトライブラリで公開してくださっているのを見たことがあり、真家さんが金銭トラブルから(そしてジャニーさんのアレとかもあって)解散を希望したとあったので。

五関さんが「やめたくない!」と叫び、塚ちゃんが「俺たちはもうやりきった」と悟りの表情をしているのは、いつもと雰囲気が逆転していて、そこも興味深かった。

あと、なぜか中谷(ふみきゅん)が「これは終わりじゃない…新しいスタートさ」みたいなこと言ってドヤ顔しているのに笑いそうになった。ごめん。

ラストがアメリカに滞在していた頃(?)の楽しげなジャニーズの回想シーンで終わるのもよかった。ジャニーズのこういう思い出があった上で現在のジャニーズ事務所の活動があるのだという、切ないながらも未来への希望が感じられるように思う。

昨年のアメリカに行ったあおいがタクシーの中でアソシエーションがリリースした『Never My Love』を聴くのも切なくてよかったけど、わたしは今年の方が好きだ。

『ジャニーズ伝説2018』2部を振り返る

2部は全三十何曲(記憶が曖昧)のジャニーズ曲メドレー。

他の方々のレポブログ読んだらジャニーズメドレー32曲とえびメドレー5曲だった。フルコーラスじゃないとはいえ、すごい量…

そりゃあ塚ちゃんも序盤で汗だくになるわ。

正直、わたしは1部のオープニングと2部だけ(つまり芝居部分無し)に9,000円出してもいいとすら思っている。

例年A.B.C-Zは初夏アルバム発売・夏のツアー・秋のABC座が終わると冬は何も無いので、ゆったり座りながら劇場で歌とダンスを楽しむ公演を冬に行ったらいいんじゃないかと結構本気で考えるのだがどうだろう。来年1月はツアーの追加公演があるけど、毎年えび座が終わる度に「今年のわたしのえび活が終わった…」と寂しくなる人結構いると思うし。

あ、冬はカウコンがあったわ。そういえば。

新旧の名曲を一度に楽しめるジャニーズメドレーはどれも素晴らしかったが、やはりメンバーのソロコーナーが印象深い。

はっしーの『愛のかたまり』は、「はっしーこういう曲好きだね」っていうのが伝わる選曲だった。

はっしーの歌声の魅力については漠然と『歌うまい』の一言で済ませてしまいがちなのだが、気持ちを乗せて歌うのが上手いのだと思っている。よく「この曲好き」とバラードや抑え目の曲調の歌を挙げているが、そういう発言がなかったとしても歌声を聴いただけでたとえば『忘年会!BOU!NEN!KAI!』よりも『終電を越えて~Christmas Night』の方が絶対気持ちが乗ってるでしょ、と伝わってくる。

今回の『愛のかたまり』も、あ~はっしーのってる~!と感じられた。よきかなよきかな。ちょいちょい垣間見られるジャガーズのネタ『Kinki KidsのバラードでそばにたたずむジャニーズJr.』のような松松もかわいかった。

五関さんの『仮面』は尊敬するタッキー&翼からの選曲で、タキツバの力強い歌声とはまたちがった雰囲気に仕上がっていてこれもよかった。

わたしは五関さんのソロ曲は『Mr.Dream』よりも『To Night's love』が好きで、コンサートの五関ソロは手に持ったライト振り回す(?)Jr.を五関さんが支配するやつも背後に翼(今井にあらず)を背負って歌ってるのも好き、つまり五関ソロのステージ演出がとても好きな五関担なのだが、今回もわたしが好きな五関ソロだった。

派手な感じではないけれど、仮面を付けたJr.を従える姿がとても印象的ないい五関である。五関さん=ダンスのイメージだが、ダンスだけではなく、映像等含めたステージ全体を使ったステキなソロでした。まる。

塚ちゃんはどんな曲を歌っても塚ちゃん色が出る(いい意味で)が、まさかKAT-TUN『喜びの歌』でこうくるか!という意外性もあった。KAT-TUN曲でヲタ芸入れる塚ちゃん…あんたすげーよ…!

KAT-TUN(6人)の映像を見ているとジャニーズらしくはないんだけどスター性を感じるいいグループだと思うし、『喜びの歌』には「愛してる愛してる」を連呼しても陳腐にならない独特の雰囲気があった。塚ちゃんは歌によって雰囲気をかえるのが上手いのでかっこよく仕上げることも出来たと思うが、同じように歌ってもKAT-TUN以上のものにはならないだろうから、独自の路線でかわいい雰囲気にして正解だったと思う。

そして、1幕2幕の間の休憩中でにわかのえるファンになっていたので、のえるのアクロバットもよかった。

とっつーがSMAPを選んだのは何だか意外だったが、『Fly』はとっつーすごく合っていた。ファンクな曲調とステージ上の演出と、とっつーの歌声とが、すべてぴったりはまっていたと思う。

関ジャニ渋谷すばる氏脱退時だったろうか、「ジャニーズアイドルはアーティスト病になるとやめる」みたいなネット記事を見かけて、そこに戸塚祥太の名も挙がっていたのだが、確かにとっつーはアーティスト志向がある気がする。

自身を「アイドルではなくアーティスト」だと思っているのではなく、「アイドルだけど、アイドルの枠にはまらない表現をしたい」と考えているんじゃないかと思う。とっつーの気持ちを聞いたわけじゃないから、もしかしたら自分をアーティストだと思ってるかもしれないし、べつにそう思っていても個人の自由ですけども。

とっつーの『Fly』は、そんなとっつーらしさが感じられた。ラウラ事変なんてありましたけども、急に「俺の恋人はファンの皆だよ!」って言い出したり、ソロで甘いラブソングを歌ったりしないとっつーはぶれない男だと思う。うん、いいと思うよ。

そして最後にふみきゅん(若干違和感)の『Tonight』、通称『フミTonight』!

正直なところ、わたしはふみきゅんをA.B.C-Zに欠かせないメンバーだと思っているし、MCやったりモノマネ披露したりするのは練習や研究を重ねていないと出来ないと思うので、そういう努力をしているところを見せずに明るく振る舞っているところも素晴らしいと思っている。

でも、それは分かっているんだけど、河合郁人個人としての魅力をいまいち理解しかねている部分があった。

そんなわたしの3年間のくすぶった疑問は、『フミTonight』によって解消したのだ。

ふみきゅんはジャニーズなのだ、誰よりもジャニーズらしさを知っている人なのだと思った。ひたすらかっこよく踊り、歌い、時にはだけるふみきゅん

ジャニーズのど真ん中ってこういうものなのではないかと、ジャニーズ歴も浅くそんなに詳しくないわたしが言うのもおこがましいが、本当にそう思った。

5BOXはすごい存在感だし、ほんともうまじ最高だった(語彙力ゼロ)。

やはりえびは舞台でこそ輝く。

えびのことをテレビのワンシーンだけみて、やれ華がないだやれおっさんだと言ってる人に是非見てほしいが、まぁそんなこと言う人は舞台見にこないよね。

そして、トラジャかわいいよトラジャ。来年は単独コンサート行きたい。

ジャニーズのキラーコンテンツとなるのではないか

タッキーこと滝沢秀明氏がプロデューサー転身を表明したことで、今後テレビ班(ジュリー派)と舞台班(タッキー派)の二極化がさらに進むのではないか、というのを何かのネット記事で見た気がする(曖昧すぎる記憶)。

そうなると、A.B.C-Zは明らかにタッキー派というか舞台班である。

舞台は一般的にカネにならなそうというイメージがあるが、舞台俳優が俳優一本で食っていけるシステムを作り上げた劇団四季のように、やりようはいくらでもあるはず。

デビュー組の高齢化、上がつまってJr.がデビューできない、テレビに出られず金にもならない、とジャニーズ事務所を批判的に見る人もいるだろうが、わたしはテレビ路線で大々的にやるのはキンプリまでにして、あとは舞台に活路を見出すのもひとつの方針としてありだと思う。

いや、テレビに出てくれて全然かまわない、ていうか嬉しいけど。あと、CDデビューはさせてあげてほしいんだけど。

舞台の活動を充実させるために、必要になっていくのは資金力のあるスポンサーである。

そして、スポンサーに訴求していくために必要となるのは、お客さんがチケットを買い求める人気のある演目、この舞台だから見に行きたい!と思わせるキラーコンテンツの存在だ。

ジャニーズ舞台にはすでに『Endless SHOCK』と『滝沢歌舞伎』という二大コンテンツがある。タッキーのプロデューサー転身でどうなることかと思った『滝沢歌舞伎』、今後も続いていくようで一安心ですね。

そして、この二大コンテンツに続き、『ジャニーズ伝説』もキラーコンテンツとなる可能性を持っていると思う。

まず、ジャニーズの歴史を取り扱う『ジャニーズ伝説』という演目自体、ジャニーズ以外で演じることは難しい。

そして、『SHOCK』『滝沢歌舞伎』ともに座長の存在ありきの作品だが、『ジャニーズ伝説』は、主演のジャニーズ役を他のタレントが演じても成り立つ演目である。わたしはA.B.C-Zファンなので、ABC座でA.B.C-Zのジャニーズ伝説を見たいと思っていますけども。

2部のジャニーズメドレーも、今のようにひとつのグループを中心にした演出にも多くのグループが入れ替わり立ち代り出演するカウコンみたいな演出にもできるから、集客方法もいろいろなやり方を考えることができると思う。

まぁ、わたしが考えることなどおそらくすでにジャニーさんが思いついているだろうから、たぶんそんなことにはならないだろう。

でもいいのだ。オタクはこういう妄想をするのが好きなのだ。

最近のジャニーズ事務所について「こんなんじゃダメだ」って言う人が多いから、せめて明るい未来を妄想していたい。その明るい未来の中心にA.B.C-Zがいたら最高である。

ところで、『Early summer concert』コンサートDVD見返していて思ったのだが、ふみきゅんソロ『未来は明るいかい?』ってめっちゃかわいくないですか?

「美味しいパスタを食べないかい」のフリとかすごく好き。

www.youtube.com

コンサートDVDの映像は貼れないので、YouTubeに上がってた少クラの『未来は明るいかい?』を貼っておきますね。