Going with Zephyr
A.B.C-Z最新アルバムについて今さら語りたい
去る8月7日、A.B.C-Zの6枚目のアルバム『Going with Zephyr』が発売された。
また、8月15日・幕張メッセを皮切りにアルバムを引っさげてのコンサートツアーも行われている。
つまり既に散々語りつくされた話題ではあると思うが、わたしにも語らせてください。『Going with Zephyr』を。
最初に言っておくと、長いです。
形態別収録曲含め全16曲
今回のアルバム収録曲は限定版Aが全13曲、限定版Bはメンバー制作『リンネ』を含む全14曲、通常版はAの14曲+2曲の全15曲である。
なので、限定版Bと通常版を買えば楽曲自体は網羅できるのだが、是非アルバムリード局『Crush On You』のMV及びメイキング映像収録の限定版Aにも目を通していただきたい。
MVのはっしーのアップと女性の手のシーンを見るたびに、
「ここでお母さんを思い出しているのか…」(ファンクラブ会報より)
と感慨深くなる。
曲もすべてが名曲ぞろいで捨て曲がない。
いや、今までのアルバムに捨て曲があったわけじゃないんだけど、やっぱり「この曲はリピートしてよく聴くけどあの曲はそうでもないな」みたいなのってあるじゃないですか?
今回はそういうわたしの好みの偏りがなくアルバム全曲を通しで聴くことが多くて、曲自体がいいというのもあるけれど選曲のバランスもいいのかな、と思う。
01.Crush On You
作詞:Kanata Okajima 作曲:Josef Melin / Christofer Erixon 編曲:Josef Melin
アルバムリード曲。すでにメンバーの大半が30代のA.B.C-Zに対する言葉として適切じゃないかもしれないけれど、大人っぽくてかっこいい。
今までもこういう「アルバムに1曲はある大人っぽくてセクシーな曲」があったけれど、何か皆歌上手くなった? 表現力が上がった?
いや、A.B.C-Zのことを歌が下手だと思ったことは一度もないけど、今まで大人っぽい曲を歌った時に多少あった「がんばった感」を感じなかったので、えびも大人になってるんだなあ…。新規ファンなのにえらそうでごめんね。えびキスコン以降は永遠の新規。
02.Welcome to the Night
作詞:Komei Kobayashi 作曲:Shogo / 古峰拓真 編曲:生田真心
『Welcome to the』と来たら、つい『Jungle』と言いたくなる。
『Welcome To The Jungle』にのせて、ガンズあるある早く言いたい。アクセル・ローズに憧れてバンダナ巻いたけど似合わな~い。
一番のふみきゅんの圧の強い「いま~すぐきみをむ~かえに~いくよ~おら~↑い」と二番の五関さん?の「さあきーせきーをおこーそー」が好き。
最後の方、ふみきゅん「カモン」を「クモン」って言ってない? 木村さんモノマネの影響?
03.Move that body
作詞:KOMU 作曲:Stephan Elfgren / Magnus Funemyr / Christian Fast 編曲:岩田雅之
「アルバムに1曲はあるおしゃれっぽい曲」だけど、歌い方が落ち着いた感じになっているからか声のイメージが今までと違う部分があって、A.B.C-Zの新しい風を感じた。
特に塚ちゃんとふみきゅんは声に特徴があるため、一歩間違うと圧が強すぎてしまうけど、この曲では特徴的な声を生かしつつやわらかい歌声になっていて、歌上手くなった? 表現力があがった?
新規なのにえらそうにごめん(本日2回目)。
塚ちゃんの「あっさっがくるまでー」が何かイイ。
04.Saw me tight
作詞:田鹿ゆういち 作曲:田鹿ゆういち / 加部 輝 編曲:加部 輝
これも「アルバムに1曲はあるおしゃれっぽい曲」ジャンルだけど、『Move that body』よりもより「絶対はっしーが好きなやつ!」感が強い。
A.B.C-Zのメインボーカルがはっしーであることは周知の事実だが、歌割りは案外平等に与えられているので、ここまではっしーが一人で歌うのって珍しいのでは。
妹(ウルトラライト戸塚担)は、二番の五関さんの「サプライズは夢の中で」からサビの流れめっちゃいいじゃん!って言ってました。
05.夜明けのガンスリンガー
作詞:上中丈弥 (THEイナズマ戦隊) 作曲:久保裕行 (THEイナズマ戦隊) 編曲:名村 武 / THEイナズマ戦隊
何となくこういう感じはとっつーが好きそうだな、と思っていたので、ふみきゅん(そしてマネージャーさん)のイチオシだったというのは意外だった。
イチオシなだけあってふみきゅんと、あととっつーの歌い方が曲調に合っていてイイ!
だけど、一番好きなところは一番の塚ちゃんの「悪魔がささやくぅ~」です。
06.JOYしたいキモチ
作詞:岡田一成(nicoten) 作曲:ひろせひろせ 編曲:生田真心
もう1年近く聴いているので、「あれ、JOYしたいキモチって今年のアルバムなの?!」と驚かされる。
この曲を聴くと、朝8時半集合の番組協力で収録開始は11時近かったことや、CD発売前でもしかしたら曲を聴いたことがない人もいたかもしれない中ひたすら「レッツジョイ!」「エンジョイ!」の練習をしたこと、そしてふみきゅんが「Through the Night!」をふざけて歌っていたことを思い出す。
改めて聴くと、すごくいい曲ですね。
07.Man and Woman
作詞:岩里祐穂 作曲:林田健司 編曲:CHOKKAKU コーラスアレンジ:佐々木久美
少数派な気がするが、今回のアルバムの中でわたしが一番好きな曲がこの「Man and Woman」だ。
というのも、わたしはめっちゃ林田健司が好きだからだ。
作曲林田健司+編曲CHOKKAKUなんて、林田全盛期の黄金コンビじゃないですか?!
キャッチーな曲にどこか懐かしさを感じる編曲とコーラスが加わってものすごい林田感が漂う上、詞の世界観がその曲調に絶妙にマッチしてるじゃないですか?
そんな曲を、これまた大好きなA.B.C-Zが歌っているっていうのが、控えめに言っても最高。これで思い残すことなく死ねる。
でも、欲を言えば『花に水やるラヴ・ソング』をカバーしてほしい。
08.アキヅキ
作詞:Takuya Harada 作曲:Takuya Harada / 川口 進 編曲:山口俊樹
「アルバムの締めの曲ってこういう感じ多いよね」という感じの曲だが、まだ中盤である。中盤にしてこの系統を出してくるとは!
えびはにぎやかで明るい曲のイメージがあるし、実際シングルになるのはそういう曲調が多いけど、こういう曲調だと五関さんの声質が生きるのでわたしは好きです。
09.Chance to Change
作詞:Atsushi Shimada 作曲:前迫潤哉 / ツカダタカシゲ 編曲:ツカダタカシゲ
そんなタイトルの曲、Hey! Say! JUMPになかったっけ…? と思ったけど、タイトルが同じでも曲は全然違う。
他のグループと比べてどうこうじゃないんだけどやっぱりはっしーって歌上手いなあと思うのと、フレッシュ!ジャニーズ!バレーボール!って感じじゃないからやっぱりHey! Say! JUMPじゃなくてよかったんじゃないかと思う次第です。
「ちっぽけな」「プライドを」「守ること」「必死だった」の掛け合いっぽいところと、その流れから「証明することに決めた」っていう歌詞になるところが好き。
10.Black Sugar
作詞・作曲:堂島孝平 編曲:CHOKKAKU
『JOYしたいキモチ』に続き、「あれ?Black Sugarってこのアルバムに入るの?」と思うほどたくさん聴いた曲である。
堂島孝平は天才だと言うのはおそらく皆さんの共通認識だとして、「何か変な曲」というオーダーに対してこの曲を作ったというのがすごいと思う。
これが「何か変な曲」だったら、『忘年会! BOU! NEN! KAI!』とかどうなっちゃうんだ。いや、あれは多分「忘年会ソング」っていうオーダーだったんだろうけど。
ダンスはバリバリ踊ってアクロバットもバンバンやります!って感じじゃないけど、ダンスやアクロバットに熟練の味を感じるパフォーマンスは今までのA.B.C-Zにありそうでなかったもので、A.B.C-Zの新しい風はここから始まっていたような気もする。
11.Want You Back
作詞:EMI K.Lynn 作曲:MiNE / Atsushi Shimada / Tony Ferrari 編曲:Atsushi Shimada
「アルバムに1曲はある失恋ソング」で、こういうこと言うと人格を疑われそうだけど、わたしはアイドルが辛気臭い歌詞を延々歌うのがあまり好きじゃないので失恋っぽい歌はそんなに好まないのだが、この曲はわりと好きです。
サビの「Want you back Baby」のメロディーが好きなのと、二番の「僕の指はきっと 君に触れるためにあったんだ」っていう歌詞が好き。
12.幸あれ
作詞:タナカヒロキ(LEGO BIG MORL) 作曲:川口 進 / 草川 瞬 / 佐原康太 編曲:佐原康太
最初に聞いた印象は、「あ、これファンの皆が好きなやつ!」。
こういう応援する感じの歌詞はA.B.C-Zのやさしい歌声に似合っていいと思う。
多分ないけど、歌番組とかで歌ってほしい。
これ、絶対コンサートのラストで歌って銀テープが飛んでくるやつでしょう…と思ったが、当たらずとも遠からずと言った感じでした。
13.FORTUNE
作詞:ma-saya 作曲:Takuya Harada / Erik Lidbom
ラストの曲にバラード系じゃない、こういう感じの曲を持ってくるのはすごくいい。
感性疑われそうだからあんまり声を大にして言えないけど、「最後バラード持ってくれば何となくいい雰囲気になるだろ」みたい風潮がイマイチ好きじゃないので、バラードでもなく、でも騒がしい感じでもなく、それでいて前向きな雰囲気の曲にしてくれたのは素晴らしいチョイスだと思う。
サビの「挑め Fortune」~「いま誰よりも速く」の部分がめっちゃ好き。
(限定版B)14.リンネ
作詞:橋本良亮 作曲:戸塚祥太 振付:河合郁人 映像:五関晃一 衣装:塚田僚一
詞がたまに何言ってるのか分からないところがあるんだけど、それもはっしーが作ったと思えば微笑ましい。親の欲目ですかね。
個人的には、塚ちゃん担当の衣装がとてもかわいいと思う。
旅の途中の戦いで破れて右肩部分が破れたとっつーの衣装似合ってるし。
衣装担当といえば、東京中の問屋からアルファベットワッペンを買い占めて?作ったガウンでお馴染みのまっすーが思い浮かぶが、意外と塚ちゃんも衣装担当アイドルとしていけるんじゃない?
(通常版)11.Sweet Addiction
作詞:井手コウジ 作曲:MiNE / Stefan Ekstedt 編曲:石塚知生
皆大好き井出コウジ。
「あきれるほど愛してる」という歌詞に、何故かタッキーがティファニーの副社長で夜な夜な自宅でエアギターを披露することでお馴染みのドラマ『せいせいするほど愛してる』を思い出したのは、多分わたしだけ。
あのドラマ、ティファニーとジミーチュウに対する風評被害じゃないですかね?
いや、風評被害はティファニーだけで、ジミーチュウはそこまでじゃないか。
(通常版)14.二人で歩こう
作詞:久保田洋司 作曲:Fredrik "Figge" Bostrom 編曲:佐藤泰将
こういう感じの曲もはっしーが好きそう。
3rdアルバム『ABC STAR LINE』のどれかの盤に入っていた『雨上がりに手をつないだら』を思い出す。
アップテンポでもなく、バラードでもなく、穏やかな気持ちで聴ける曲っていいですね。
二番のサビ前の「一緒に見たい 素敵な夢が叶うのを」という部分は、ファンに対する歌詞なのかな? なんて思ったりしたのだが、思い上がりすぎでしょうか。
『Man and Woman』好きの同志にオススメしたい曲
そんな人がいるかは分からないが、お勧めしたい曲がある。
というのも、サビ前「この世の果てまで」から「Oh darling」でサビに至る流れを聴いていて思い出す曲があったのだ。
それがこちらです。どーん。
「この世の果てまで~」のところ、何か聞き覚えあるな…
『Endless Summer Magic』の「行き着く場所ならこの世の果てまで」かな…?
などと思っていたが、『KANSHAして』サビ前の「流行りのジュエリー」から「A pay day」の流れであったことがこの度判明しましたのでご報告申し上げます。
あと、林田健司のミニアルバム『白組』に収録されている『ランデヴーIn the sky』のサビ前の「無意識の中に ビジョン見~せてる~~」からサビの「ランデヴー In the sky」の流れも、「この世の果てまで Oh darling」と完全に一致していると思うんだけど、YouTubeでもiTUNESでも探せなかったので興味ある方はCDを探してみてください。
林田楽曲とえびの歌声って合うと思うので、是非また曲提供、なんならカバー、できれば『花に水やるラヴ・ソング』を! してくれたら嬉しい。
A.B.C-Zと林田健司が好きという話
わたしの好みが偏ってることを露呈しただけな気もするが、
『Man and Woman』最高!
という話でした。
でも、今回のアルバムは本当に名アルバムだと思うので、是非A.B.C-Zファンじゃない皆さんにも聞いてもらいたい。それで「A.B.C-Zってこんな曲も歌ってるんだ」って驚いてほしい。