ジャニーさんとジャニーズ事務所のこと
ジャニーさんのこと
言わずと知れたジャニーズ事務所社長でプロデューサー・ジャニー喜多川氏である。
最近の若者たちはジャニーさんを「ネーミングセンスがすごいおじいさん」くらいに思っているかもしれないが、わたしのような一定以上のBBA世代には「少年セクハラおじさん」のイメージが強い。
ジャニーズを退所した後でジャニーさんからのセクハラを訴える人は多く、特に有名なのは『光GENJIへ』を出版した元フォーリーブス・北公次氏だ。
最近そういう話を聞かないのは、多分加齢によりそういった欲求が薄くなってきたせいではなかろうか。
プロデューサーという立場を利用して少年たちをもてあそぶというのは、確かに許されることではない。
だが、それが良いか悪いかは別として(多分よくないが)、そういった行為により仕事をとることは芸能界ではよくあると聞く。
絶対秋元先生とかやってんだろうし(暴言)、いたいけな少年相手というのは悪質ではあるけれどジャニーさんのことばかり責めるのもな…と思ったりもする。
舞台『ジャニーズ伝説』では初代ジャニーズの結成と解散について描かれているのだが、見ていて思ったのは「ジャニーさんは少年たちの願いを叶えたいだけだったんじゃないかな」ということ。
少年野球の監督だったジャニーさんが、練習休みの日に見た映画に影響された少年たちに
「歌やダンスをやりたい!」
と言われてそれをさせてあげようとしたのは、ビジネスのことは度外視して少年たちの楽しむ姿を見たいという純粋の気持ちだったのだと思う。
で、少年たちのためにこんなに頑張ってるんだから、ちょっとご褒美が欲しくなっちゃったんじゃないですかね。
あれ? かばおうと思ったけどクズっぽさが拭いきれないな…
去年『ジャニーズ伝説』を見たとき、ジャニーさんの考えているエンターテイメントとかショービジネスとはこういうことなんだ! というひとつの答えのようなものを感じて、すごくよかったのだ。
でも、セクハラおじさんということがネックになって、プロデューサーとしての評価を下げてしまうのはとても残念なことだと思う。
あと、映像で出演していたあおい輝彦さんの顔を見ていて、「ジャニーさんってこういう目力があって眉毛がキリっとしている顔好きだよなー」と、時を経ても一貫している趣味にいっそ感心した。
ジャニーさん管轄のこと
A.B.C-Zの曲に『Legend Story』という曲がある。
ジャニーズ伝説初演時にテーマ曲として作られたのだが、わたしはこの曲が大好きで、A.B.C-Zの曲を10曲だけ選ぶとしたらこの曲は外せないと思っているほどだ。
ちなみに、誰かに強制されたわけでもないのに10曲選んだ。その曲目についてはまたいずれ書きたい。
『Legend Story』の歌詞にはきっと、ジャニーさんの思いが反映されているのだと思うのだ。作詞ジャニーさんじゃないけどさ。
「誰にだって叶えたい夢 きっと本当はあるでしょう」
とか
「百年先だってきっと 語られる伝説」
とか、ジャニーさんは少年たちが叶えたい夢のために奔走して、その結果がひとつのエンターテイメントの形として実を結び百年先まで続いていってほしいと願っているんだろうな、と思う。
ジャニーさんはドラマなどのテレビ出演に興味がなくて舞台や少クラやってれば満足、って話はよく聞くが、流し見することもあるテレビよりも見る人の熱量が違う舞台やショーが好きなんだろうな。そこでのパフォーマンスを洗練させたいんだろうな。
ただ、そのやり方や考え方は経営には向かないから、メリーさんやジュリーさんが会社の売り上げを考えてゴリ押ししてでもタレントのテレビ露出を増やそうとしてるんじゃないだろうか。
A.B.C-Zもふぉ~ゆ~も通常のマネージメント部門ではなくジャニーさん管轄の部署に所属しているらしいが、舞台中心の活動内容については今さらどうこう言うつもりはないが、ジャニーおじいちゃんに何かあった時の処遇が不安すぎるのでとりあえずマネージメント体系は統一して欲しい。
ジャニーズ事務所が変わるなら
ジャニーズ事務所は今や悪名高い芸能事務所である。
良くも悪くも社長一族が有名すぎたため騒ぎが大きくなってしまった気もするが、芸能界に詳しくはないのでジャニーズだけが特別なのか、それともどこの芸能事務所も似たようなことが起こっているのか分からない。
しかし、ジャニーズが過渡期を迎えていることは確かだ。
事務所の失態からファンの信頼を失い、タレントが悪いわけではないが矢面に立たされて時にひどい言葉を投げかけられたりする。そんな現象をわたしは知っている。
かつての新日本プロレスの姿である。
(※わたしは20年来のプロレスオタクです)
今でこそレスラーたちが多方面で活躍し、大会場で満員御礼、絶好調な新日本プロレスだが暗黒時代があった。
棚橋弘至がリングの中心で愛を叫んでも観客からブーイングを浴びる、そんな時代があったのだ。
では、何故新日は堕ち、そして立ち直ったのか。そこにジャニーズ事務所のやるべきことのヒントがないだろうか。
1.総合格闘技人気が高まったらそれに乗っかる
2.エンタメ系プロレスが流行ると、それにも乗っかる
→これじゃない感が拭いきれない結果に終わる
3.トップ選手の退団が続出→経験不足の若手を重用、中堅選手がトップ扱いに繰り上げ
4.新日をモメてやめた選手が出戻って塩試合連発
→ファンに不満の残る試合内容ばかりになる
5.創業者の思い付きに振り回される
→ファンとしてはそれもネタとしておもしろいけど、現場は大変だろうな…と思った
↓
1.2.本業であるプロレスに回帰
3.若手が経験を積んで力をつけ、中堅選手がその壁としてうまく機能し、試合がおもしろくなってくる
4.長州はいるが健介が出なくなったからだいぶましになる
5.当初の身売り先のユークスが猪木を追い出す
棚橋・中邑の成長、永田さんの白目、真壁のヒールキャラ開眼、オカダの台頭など細かい要素はたくさんあるが、大雑把にまとめるとこんな感じだろう。異論は認める。
それを踏まえ、ジャニーズ事務所のやるべきことを考えてみよう。
1.本業外のキャスター業から撤退、あるいは人選は厳密に行う
2.HiBが安定するまでは少クラに兄組固定で出す。あとキンプリの進行ちょっと不安だから一緒にえびかWEST出してくれ
3.出戻りは確執を生むからSMAP復活とか絶対やめてくれ
(木村さん中居さんが退所して再結成ならいいと思うけど)
4.クリーンなイメージにしたいなら、ジャニメリジュリは追い出す
でも、4.については微妙かも。
今までジャニーさんの思い付きがグループに思わぬ魅力を与えてきたし、ジャニーさんの感性というアドバンテージを失ったら、ジャニーズ事務所は唯一無二の男性アイドル事務所からただの男性専用芸能事務所になってしまう気がするので。
まぁ、ジャニーズの人がこれを読むわけないし、べつにこうしてほしい! とかこうすべき! みたいなことは思っていない。
あと、事務所なりの考えもあるだろうから、必ずしもファンの声に応えなければならないわけでもないと思う。
じゃあ何でこんな長々書いたんだよ、と思われるだろうが、オタクというのは何の結論も出ないことをうだうだ妄想するのが大好きな生き物だからだ。